腫瘍科

犬猫における腫瘍性疾患は、種類や発生部位によってさまざまな症状や影響が見られます。以下は、一般的な犬猫の腫瘍疾患の例です。種類、発生部位によって治療法が異なってきます。

犬猫の代表的な腫瘍疾患:

  1. 皮膚腫瘍: 犬猫にはさまざまな皮膚腫瘍があります。例えば、脂肪腫(良性の脂肪組織の腫れ)、腺腫(皮脂腺から発生する腫瘍など)、および悪性のメラノーマ(黒色素細胞由来の腫瘍)等があります。
  2. 乳腺腫瘍: 特に雌犬や雌猫に見られ、乳腺組織から発生する腫瘍です。
  3. リンパ腫: リンパ組織から発生する悪性の腫瘍で、全身に広がることがあります。リンパ節の腫れや異常な細胞増殖が見られます。
  4. 脳腫瘍: 脳内の異常な細胞増殖による腫瘍。てんかん、行動の変化、異常な歩行などが見られることがあります。
  5. 骨腫瘍: 骨から発生する腫瘍で、骨折や痛み、局所の腫れがみられることがあります。
  6. 消化器腫瘍: 腸や胃、肝臓、膵臓などの内臓から発生する腫瘍。食欲の低下、嘔吐、下痢などが症状として現れることがあります。
  7. 口腔腫瘍: 口内や歯茎から発生する腫瘍。食事に関する問題や顔の腫れなどがみられることがあります。
  8. 泌尿器腫瘍: 膀胱や腎臓などの泌尿器官から発生する腫瘍。血尿や排尿困難などが症状として現れることがあります。

これらの腫瘍疾患は、症状、患部の位置、各種検査によって診断されます。治療法には手術、放射線療法、化学療法、対症療法などが含まれ、病態により異なります。早期の発見と診断ががん治療の成功に重要な要素であるため、飼い主は動物の定期的な健康チェックや異常を見つけた場合の早期診察を行うことが重要です。

化学療法について

当院では化学療法(抗がん剤治療)を行なっております。腫瘍の種類、グレード、ステージによって使用するプロトコルが異なります。化学療法による目的、メリット、デメリットをしっかりインフォームした上で、治療のご相談をさせていただきます。